ヘリテージ~受け継ぐべきもの

将来に遺したい日本の宝について

家康公を祀る「日光東照宮」

日光東照宮

徳川家康の没後1年(1617年)に二代将軍秀忠により家康を祀る「東照社」として建てられ、1636年三代将軍家光が豪華な社殿に建替えました。2017年に修理を終えた陽明門はじめ、見どころがいっぱいの東照宮は日本を代表する社殿と言えるでしょう。

東照宮は表参道から奥宮まで、自然の地形を生かして社殿が配置されています。

拝観について

拝観時間
4月1日 ~ 10月31日(午前8時より午後5時まで)
11月1日 ~ 3月31日(午前8時より午後4時まで)
※各期間とも受付は閉門30分前に終了致します。
拝観料
【日光東照宮単独拝観券】
個人:大人・高校生 1,300円/小・中学生 450円
団体(35名以上):大人・高校生 1,170円/小・中学生 405円
拝観区域
表門より陽明門・拝殿・石の間・東廻廊(眠猫)・奥宮・本地堂(鳴龍)など
※祭典・諸行事や修理工事等により一部拝観の制限される場合がありますので、事前にお問合せ願います。
【セット料金(東照宮拝観券+宝物館入館券)】
個人:大人・高校生 2,100円/小・中学生 770円
団体(35名以上):大人・高校生 1,970円/小・中学生 725円
【宝物館入館料】
  個人:大人・高校生 1,000円/小・中学生 400円
団体(35名以上):大人・高校生 900円/小・中学生 360円
【美術館入館料】
   個人:大人 800円/高校生 600円/小・中学生 400円
団体(30名以上):大人 640円/高校生 480円/小・中学生 320円
境内音声ガイド
東照宮境内29の建造物をわかり易く解説。東照宮の由緒、家康公の名言集なども収録されています。
レンタル料
500円/日
貸出し場所
表門をくぐって正面
受付け時間
4月~10月は9:00~16:00
11月~3月は9:00~15:00
※団体で利用するときはメールで事前予約が必要です。(toshoguonsei@gmail.com) 
 
利 用
年中無休
問合せ
日光東照宮社務所
〒321-1431 
栃木県日光市山内2301  
TEL 0288-54-0560 (代)  FAX 0288-54-0061

日光東照宮見学

日光東照宮おすすめルート

表参道をスタートして石鳥居・五重塔・表門・上神庫・神厩舎(三猿)・御水舎・回転灯篭・陽明門・唐門・御本社・東回廊・神與社・本地堂・薬師堂までがおすすめのルートとなります。
表参道
杉並木に囲まれた東照宮へと続く参道で、石鳥居の手前は遠近法により広く見えるようになっています。
石鳥居
高さ9m、柱の太さ3.6mの江戸時代、石造りの鳥居です。扁額の大きさは畳一畳分もあると言います。
五重塔
初層から4層までは和様の平行垂木、5層目は唐様の篇垂木という珍しい造りとなっています。
表門
睨みを利かせた仁王像が立つ仁王門には82の彫刻が施されています。
上神庫
狩野探幽が想像で書いたと言われる2頭の象の表情に注目してください。
神厩舎(三猿)
神厩舎とは、ご神馬をつなぐ厩のことです。猿が馬を守ることから猿の彫刻が施されています。
御水舎
参拝の前に手と口を清める場所で、神社の境内に独立した建物を構えたのはここが最初と言われています。檜の一枚板に彫られた軒下の飛龍にも注目してください。
廻転灯篭
1636年オランダから贈られたものです。よく見ると葵門が逆さになっています。
陽明門
工芸技術の粋が集約された門で、2017年に修理が完了し、美しくよみがえりました。
唐門
四方唐破風造の本殿を守る門で、特別な儀式のときに開放されます。
御本社
東照宮の祭礼が行われます。
東回廊
御本社から奥宮に通じる廻廊で、見る角度により表情が異なる猫は「眠り猫」として有名。
神與社
3基の神輿が納められた建物。中央が徳川家康・右に豊臣秀吉・左が源頼朝のものと言われています。天女の絵の中で日本一の美しさと言われる「天女舞楽の図」は、絵の下で手を打つと、天女のささやきのようなものが聞こえると言われています。
本地堂・薬師堂
東照宮境内最大の建物で、天井には大きな龍の墨絵が描かれています。

日光東照宮の眠り猫

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東照宮の中で唯一の猫の彫刻は、奥宮へ続く石段の手前、東回廊の上部にあります。江戸時代に活躍した左甚五郎によって彫られたとされ、見る角度によって表情が変わって眠っているようにも起きているようにも見えます。
斜め下から見ると獲物を狙っているように見えます。猫の裏にはスズメが眠った猫のそばで安心して戯れています。これは平和な時代を意味しているそうです。

日光 東照宮 三猿

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「見ざる・言わざる・聞かざる」の猿のトリオは有名です。昔から猿は馬を守ると言われるそうで、厩舎の長押の上に彫刻が施されました。この有名な三猿は全8枚で完結する物語の2枚目の作品です。 1.母と子 この子は無事に生きていけるかしらと、子猿と将来を心配する母猿の彫刻 2.幼少時代 悪いことには「見ざる・言わざる・聞かざる」 3.少年時代 独り立ちしようかと迷っている 4.青年時代 空を見上げ、硬い決心をする。 5.挫折 人生うまくいかないこともあるが、そこには励ましてくれる友人がいる 6.恋 無邪気に遊ぶ女猿の横で思いを伝えようかと思い悩む 7.結婚 力を合わせて荒波を乗り越えましょう 8.妊娠 1人家族が増え、また繰り返されます。

日光東照宮 陽明門

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1636年江戸の粋を集めた500以上の精巧な彫刻を施され、終日見ていても飽きないことから「日暮の門」とも呼ばれます。

陽明門名前の由来

京都御所には東西南北に12の門があり、東の門を「陽明門」と呼びます。日光東照宮を造営するときにこの京都御所の東の鎮守という意味合いを込め、この名前を付けたとされています。

陽明門の彫刻

陽明門の最大の特徴は、江戸の粋を集めたおびただしい数の彫刻にあります。この数は、正確には知られていません。その一部を紹介します。
龍馬-白木の龍の彫刻の左右に揃う馬のような蹄を持つ、頭が龍、身体が馬の彫刻
麒麟-めでたい象徴の霊獣として有名で、鱗がなく蹄の先は割れています。
鬼瓦-黒漆を塗った銅瓦の屋根に、金色の鬼瓦が正面上から、邪悪なものが侵入しないように見張っています。
息-「宝暦結構書」には「息」と記してあり、「いき」なのか「そく」なのかも不明です。
唐子の遊び-ジャンケン・竹馬・鬼ごっこなど、子供が遊んでいる20体の彫刻が並んでいます。「子供たちが安心して遊べる社会」つまり、平和への願いが込められています。
唐獅子-陽明門には66の唐獅子ががあり、そのすべての口の開け方が違います。
仙人-背面(北側)にある彫刻はすべて中国に伝わる故事・逸話を表した計22体の仙人など人物の彫刻です。

陽明門の修復工事で使用された金箔

江戸の頃の陽明門を再現するため極彩色が施され豪華な姿を回復しました。工期は4年半で使用された金箔は24万枚と言われています。これは金閣寺の20万枚を上回っています。

陽明門の逆柱

12本の柱のうち門をくぐって左側の一本のみ「グリ紋」と呼ばれる渦模様が下向きに彫られています。これは建物は完成と同時に崩壊が始まるとされることから、わざと未完成のままにしています。

その他日光東照宮の見どころ

五重塔

1650年小浜藩主酒井忠勝が寄進しました。のちに焼失し、現在のものは1818年に再建されたものです。初層の軒下には十二支の彫刻が彫られています。ここで自分の干支に逢ってみてはいかがでしょう。

唐門

東照宮で最も神聖な本社を守るため、霊獣が目を光らせています。ここでは陽明門より多い彫刻が彫られています。左右の屋根の端にいる「龍」や夜を守る霊獣「つづか」のほか「昇龍降龍」「鶴」「舜帝朝見の儀」、東西の透塀には上の欄間に町や植物、下には波や水鳥の彫刻が見られます。

本地堂(薬師堂)

天井の龍の墨絵の下で拍子木を打つと「キーン」と甲高い音がして、まるで龍が泣いているようだと言われています。

奥宮

徳川家康が眠るというパワースポットです。

宝物館

日光東照宮ゆかりの御神宝約2,000点が収蔵されています。東照宮シアターでは陽明門のCGで再現したバーチャルリアリティ映像や徳川家康の生涯を紹介するアニメーションが上映されています。

※今回使った画像はすべて「フリー写真素材 フォトック」様からダウンロードしたものです

日光山信仰の起源「二荒山神社」

二荒山神社について

奈良時代に勝道上人によって創建され大己貴命(おおなむちのみこと)はじめ、田心姫命(たごりひめのみこと)と、味耜高彦根命(あじすきたかひこねのみこと)の親子三柱を御祭神とします。境内は、本社(日光山内)・中宮祠(中禅寺湖畔)・奥宮(男体山山頂)からなり、3,400haと広大な面積となっています。  

基本情報

〒321-1431 栃木県日光市山内2307
TEL:0288-54-0535
FAX:0288-54-0537

時間
4月~10月 8:00~17:00
11月~3月 9:00~16:00
(入場は閉門30分前まで)
料金
境内無料(本社神苑は200円)
休み
無休

二荒山神社のみどころ

日光最強のパワースポットと言われる二荒山神社は縁結びや開運若返りの御利益があると言われています。そんな二荒山神社の見学スポットを確認してみましょう。

縁結びの御神木

西参道正面大鳥居をくぐるとすぐに“縁結びの御神木”があります。杉の木と楢の木が合体していて立札に「杉に楢のやどりぎ 縁結びの御神木 すぎ(き)なら一緒に!好きなばと一緒になりました」と書かれています。読んで字のごとく良縁祈願の御神木として知られています。

楼門

緑あふれる静かな参道に鮮やかな朱色が映えている楼門は、奥宮が祭られてから1200年を記念して1982年に建てられた二階造りの二重門です。ここから東照宮に通じる道は上神道と呼ばれています。

夫婦杉

1本の根から2本の木が寄り添って伸びていて、夫婦円満の御利益があると言われています。

親子杉

根から3本の幹が出ている様子がまるで親子のよう。親子杉には、家族円満・一家安全・一家繁栄などのご利益があると言われています。

拝殿

神門をくぐると正面に立つ朱色の拝殿は、1645年に再建されたものです。創建当時の建築様式を残しています。

大国殿(神苑エリア)

手で福を招く大黒様が祀られています。大黒様にまつわる資料や絵が展示されています。大黒殿の前には、ふれると心が丸くなるという円石があります。ここでは、招き大黒様に絵の前に置かれている小槌を振って招福祈願をしてみましょう。また、大国殿の脇には運試しの輪投げがあり、3回のうち1回でも成功すると運気がアップするらしいので、ぜひ挑戦してみてください。神苑エリアのため拝観料200円かかります。

二荒霊泉(神苑エリア)

本殿裏に、『二荒(ふたら)霊泉』があります。古くから、目の病気に効き、知恵がつき、若返ると云われています。「薬師の霊泉」と滝尾神社の「酒の泉」の水脈が合わさった霊泉です。霊泉の入り口には日光銭洗い所があり、再生や幸運をもたらすと言われています。お金を入れるお守り袋が300円で購入できますので、お金を洗ってお守りにすることができます。また、二荒霊泉の脇には、お休み処『あずまや』があり、霊泉で入れたお抹茶・コーヒー・甘酒等が飲めます。また、霊水を持ち帰ることもでき、容器(300円)もここで販売しています。ここは神苑エリアのため拝観料200円かかります。

末社日枝神社(ひえじんじゃ)(神苑エリア)

御祭神は大山咋命(おおやまくいのかみ)で、峰入行者(みねいりあんじゃ)の守り神です。社殿を一周し、鈴を鳴らしてお参りすれば、足腰や健康に御利益があるといわれています。ここは神苑エリアのため拝観料200円かかります。

神苑エリアで楽しく運試し

お菓子占いルーレット-お菓子で縁を占いましょう
御神木胎内くぐり-樹齢550年の御神木の中を願いを唱えながらくぐりぬけましょう
良い縁ハート投げ-ハート版に願いを書きご縁柱に投げ当ててみてください(1枚200円)

二荒山神社の「良い縁まつり」

ニ荒山神社は「縁結びの神様」として知られています。男女をはじめ、お金の縁、仕事の縁、友人の縁など縁も様々。毎年9月下旬から11月23日にニ荒山神社ならではの「良い縁まつり」が開催されています。境内に「良い縁笹」の輪が設置され、期間限定の御朱印やお守りなども販売しています。

日光の社寺(平成11年記載)~日本の世界遺産(文化遺産)

日光の社寺(平成11年記載)~日本の世界遺産文化遺産

登録基準

登録基準(1)(4)(6)

この世界遺産は世界遺産登録基準における以下の基準を満たしたと見なされ、登録がなされた。
(1) 人類の創造的才能を表現する傑作。
(4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。
(6) 顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と直接にまたは明白に関連するもの(この基準は他の基準と組み合わせて用いるのが望ましいと世界遺産委員会は考えている)。
(世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用)

 

世界遺産の対象は、男体山・女峰山を中心とした古代以来の山岳信仰の聖地である「ニ荒山神社」、江戸時代の工芸技術の粋を集めた徳川幕府の聖地「東照宮」、1200年の法灯を伝えてきた「輪王寺」の二社一寺は、「建造物群」にあたり、すべて日光市に所在しています。この建物がある地域と環境は「遺跡」となり「関連する文化的景観」に該当します。約50haが国の史跡指定を受けていて、さらに世界遺産登録にあたって、約370haがバッファゾーンとして設定されました。 これらは「日本史上きわめて重要な位置づけを持っている」とされています。

 

日光の社寺(建造物群)

日光東照宮、二荒山神社の2つの神社と日光山輪王寺を合わせた二社一寺を含む一帯を日光山内と呼んでいます。日光山内の建造物群103棟とそれらを取り巻く一帯が「日光の社寺」として世界遺産に登録されています。日光の社寺の建造物群の構成は以下のとおりとなっています。

二荒山神社

本殿、唐門、掖門、透塀 、拝殿、鳥居、神橋、別宮滝尾神社本殿、別宮滝尾神社唐門、別宮滝尾神社拝殿、別宮滝尾神社楼門、別宮滝尾神社鳥居(社殿正面)、別宮滝尾神社鳥居(神木三本杉前)、別宮滝尾神社鳥居(霊石子種石前)、別宮本宮神社本殿、別宮本宮神社唐門、別宮本宮神社透塀、別宮本宮神社拝殿、別宮本宮神社鳥居、神輿舎、大国殿、末社朋友神社本殿、末社日枝神社本殿 以上すべて重要文化財23棟

東照宮

本殿・石の間及び拝殿、正面唐門、背面唐門、東透塀、西透塀、陽明門 、東回廊、西回廊 以上国宝8棟
上社務所、神楽殿、神輿舎、鐘楼、鼓楼、上神庫、中神庫、下神庫、水屋、神厩、表門、五重塔、石鳥居、坂下門、奥社宝塔、奥社唐門、奥社石玉垣、奥社拝殿、奥社銅神庫、奥社鳥居、奥社石柵、仮殿本殿・仮殿相の間・仮殿拝殿 、仮殿唐門 、仮殿掖門、仮殿透塀、仮殿鳥居、仮殿鐘楼、御旅所本殿、御旅所拝殿、御旅所神饌所、旧奥社唐門、旧奥社鳥居 以上重要文化財32棟

輪王寺

大猷院霊廟本殿・相の間・拝殿 以上国宝1棟
本堂(三仏堂)、相輪塔、本坊表門、開山堂、常行堂、法華堂、常行堂法華堂渡廊、慈眼堂廟塔、慈眼堂拝殿、慈眼堂経蔵、慈眼堂鐘楼、慈眼堂阿弥陀堂、児玉堂、護法天堂、観音堂、三重塔、大猷院霊廟唐門、大猷院霊廟瑞垣、大猷院霊廟掖門、大猷院霊廟御供所、大猷院霊廟御供所渡廊、大猷院霊廟夜叉門、大猷院霊廟夜叉門左回廊、大猷院霊廟夜叉門右回廊、大猷院霊廟鐘楼、大猷院霊廟鼓楼、大猷院霊廟二天門、大猷院霊廟西浄、大猷院霊廟水屋、大猷院霊廟宝庫、大猷院霊廟仁王門、大猷院霊廟皇嘉門、大猷院霊廟銅包宝蔵、大猷院霊廟奥院宝塔、大猷院霊廟奥院鋳抜門、大猷院霊廟奥院拝殿、大猷院霊廟別当所竜光院 以上重要文化財37棟

(財)日光社寺文化財保存会管理

本地堂、経蔵 以上重要文化財2棟

日光社寺を守るために

将来に向け国際リゾート文化都市としての発展を目指す日光市は、さまざまな課題が考えられます。粉塵・大気汚染・景観や日本が抱える自然災害の問題も大きな課題として挙げられると思います。
日光市では自然公園や都市計画的手法により資産の価値が低下しないよう、用途や高さの規制・デザインの指導等をしています。また、排水や植樹により暴風やがけ崩れの防止対策や、環境への配慮として定期的な点検を実施し、維持管理が行われています。観光に関しても公開範囲や公開時期見学や配管の順路を定め建物やその他周辺の財産を守っています。

関連資料

 

日光の社寺 見学

世界遺産めぐりバス

日光山内のなかを走る「世界遺産めぐりバス」は東武日光駅から日光山輪王寺の入り口にあるバス停勝道上人像前まで280円、一日乗り降り自由の「世界遺産めぐり手形」なら500円で利用できます。

セット券

以前は、二社一寺共通拝観券(東照宮、輪王寺、二荒山神社)というものがあったようですが、現在販売停止中です。日光東照宮なら境内拝観と宝物館のセット券、日光山輪王寺なら三仏堂と大獣院のセット券があります。

平城京について楽しみながら学ぶことができる「平城宮跡歴史公園」

 

平城京

710年に藤原京からこの地へ遷都され、784年長岡京へ移るまで日本の政治・経済・文化の中心として栄えました。唐の都長安をお手本に碁盤の目状に区画整理され、北に中枢を担う建物が立ち並んでいました。

平城宮跡(へいじょうきゅうせき)~世界遺産「古都奈良の文化財」

奈良時代の日本の首都、平城京の中枢部の遺跡で、国の特別史跡に指定されています。壮大な宮殿建築や庭園などが復元され、見学できるのが「平城宮跡」です。2018年カフェやレストランを備えた「平城宮跡歴史公園(朱雀門ひろば)」が開園し、どなたでも利用可能な空間となっています。

平城宮跡のみどころ

平城宮跡は散策自由です。敷地内にある各施設も入場料はかかりません。時間は9時~16時30分までで入場は16時までとなっています。休みは月曜日で月曜日が祝日の時は翌平日が休みとなります。
平城宮跡 大極殿
大極殿は平城京の最重要施設で、天皇の即位式などさまざまな国家的儀式が行われた場所です。745年第二次大極殿が造営されましたが、復元されているのは第一次大極殿のみです。2010年に復元された建物内の中央には天皇の玉座である髙御座が復元され、鴟尾の模型なども展示されています。建物は幅44m、奥行き20m、高さ27mと壮大なもので、扁額の「大極殿」の文字は奈良時代の「長屋王願経」奥書から文字を集めて組まれています。
大極殿は現在も復元整備が進められていて、今後数年かけて、南門・東西楼・築地回廊も復元されます。復元事業情報館では復元事業の各種資料が展示されているほか、CG映像を上映するシアターもあり、復元に関する詳細を知ることができます。
朱雀門
平城宮の南の入口にあたる「朱雀門」は、平城京の正門にあたり、平城京のメインストリートである朱雀大路が南へ延び、門前では外国使節の送迎などが行われたそうです。1998年に薬師寺東塔など、現存する天平建築を参考に復元されました。門の南側には「朱雀門ひろば」が広がり、各種イベントも行われています。
東院庭園
平城京の東の張り出し部分に造られた庭園で、皇族の儀式や宴会が行われる迎賓館のような施設でした。1967年に遺跡が発見され、2000年までに復元されました。
平城宮跡資料館
平城宮跡では半世紀以上前から奈良文化財研究所により発掘調査が進行していて、館内ではその研究成果をもとに、平城京をわかりやすく紹介しています。
遺構展示館
発掘調査で見つかった、奈良時代の役所の建物である遺構を、発掘当時のまま保存・展示している施設です。内裏や役所の建物の復元模型も観ることができます。

朱雀門ひろば

2018年3月にオープンした広大な歴史テーマパークです。平城京の魅力を余すことなく紹介しています。また、レストランやショップもあり、ますます魅力的な場所となっています。
天平みはらし館
展望デッキからは平城京跡が望めるほか、映像でも学ぶことができます。また、ジョギング・サイクリングステーションにもなっています。
9時~17時 月曜定休(祝日の場合は翌日)
平城宮いざない館
1300年前の平城宮の様子や平城宮跡の見どころなどを紹介してくれるガイダンス施設です。
10時~18時(6月~9月10時~18時30分)入館は閉館の30分前まで 2月・4月・7月・11月の第二月曜日がお休みです(祝日の場合は翌日)。
天平つどい館
インフォメーションセンター
9時30分~18時(無休)
天平みつき館
観光案内所とショップが併設されています。
9時30分~21時(案内書は~18時)
天平うまし館

レストラン・カフェ・イベントなど行うスペースもあり、遣唐使船の解説も行っています。

レストラン:11時~14時と17時~22時(ラストオーダーは21時)
カフェ:9時30分~22時
復原遣唐使船 乗船時間:9:30~18:00 
無休

鑑真和上のお寺、天平建築「唐招提寺」~世界遺産「古都奈良の文化財」

唐招提寺について

唐の高僧鑑真和上が来日し、正しい戒律を学ぶ道場として759年に創建。以後大火などに見舞われることなく貴重な奈良時代の建物が4棟も現存しています。また、国宝や重要文化財などの仏像も多数残っており、境内には凛とした空気が漂っているようです。

 住所
〒630-8032 奈良市五条町13-46
電話番号
0742-33-7900
ファックス番号
0742-33-5266

唐招提寺の拝観について

拝観時間
8:30~17:00(受付は16:30まで)
拝観料
大人・大学生 600円/高校生 400円/中学生 400円/小学生 200円
国宝 鑑真和上坐像特別公開(別途) 大人・大学生 500円/高校生 400円/中学生 400円/小学生 300円
新宝蔵(別途) 大人・大学生 200円/高校生 100円/中学生 100円/小学生 100円
秘宝開帳は6月5~7日(鑑真和上坐像-新宝蔵)8月23・24日(地蔵菩薩立像-地蔵堂)10月21~23日(金亀舎利塔・釈迦如来立像-礼堂)となっています。
駐車場
バス 2200円/マイクロバス 2000円/回送バス 1000円/乗用車 500円/二輪車 100円

唐招提寺の見どころ

4月下旬から5月上旬は瓊花(けいか)が白い花を咲かせます。瓊花は鑑真和上の故郷中国・揚州の花で、開花期の特別公開される御影堂供華園で見ることができます。5月中旬から6月上旬はカキツバタが戒壇の東側の塀に沿う池で花を咲かせます。6月下旬から8月上旬には蓮が境内の随所で見られます。境内を彩る季節の花も見どころの一つです。

唐招提寺講堂

平城京の東朝集殿を移築して、仏殿に改めたもので、奈良時代の宮殿建築の唯一の遺構です。鎌倉時代につくられた本尊弥勒如来坐像(重要文化財)ほか、多数の仏像が安置されています。

唐招提寺金堂

鑑真没後の8世紀後半に弟子によって建立されました。現存する奈良時代の建物の中では最大で当時の本格的な金堂のただ一つの遺構です。堂内に並ぶ本尊・盧舎那仏坐像、薬師如来立像、千手観音立像はいずれも国宝に指定されています。また、金堂の鴟尾(しび)は井上靖の小説にちなみ「天平の甍」として親しまれています。現在の鴟尾は平成の大修理の際に新しくしたもので、創建当初のものは新宝蔵に展示されています。

唐招提寺開山堂

江戸時代前期、徳川家歴代の御霊殿として建立され、その後1881年に移築され、1963年まで鑑真大和上の尊像が安置されていました。国宝の和上像が御影堂へ移されたのち、覚盛上人・聖武天皇・徳川家康の坐像を安置した本願殿として参拝されていましたが、御堂の老朽化をうけて改修工事を行い、2013年、「鑑真和上御身代わり像(おみがわりぞう)」がつくられ、正面のガラス戸越しに安置されました。鑑真和上御身代わり像は、鑑真和上坐像を忠実に再現されていて、いつでも拝観することができます。

鑑真和上開山御廟

境内の北東の奥まった静かな場所に位置する鑑真和上のお墓は、緑に包まれた円形土壇上に宝篋印塔(ほうきょういんとう)が立っています。

新宝蔵

寺宝の収蔵展示館です。木造大日如来坐像(重文)のほか、旧講堂木彫群と呼ばれる、奈良時代末期に制作された多数の木彫像が収められています。

戒壇

金堂の西側にある戒壇は、正式な僧となるための儀式である「授戒」が行われる場所です。創建時に築かれたとされていますが、中世に廃され、その復興されたものは火災により焼失し、現在はもとからの3段の石壇のみが残り、その上に1978年にインド・サンチーの古塔を模した宝塔が築かれました。

御影堂

境内の北側に位置する土塀に囲まれた建物で、元は興福寺の別当坊だった一乗院宸殿の遺構で、明治以降は県庁や奈良地方裁判所の庁舎として使われたものを1964年移築復元したものです。東山魁夷画伯が描かれた、鑑真和上坐像厨子扉絵、ふすま絵、障壁画が収められています。※平成大修理事業のため、2022年3月までは拝観できません。修理中は、鑑真和上坐像は新宝蔵に遷座されています。

唐招提寺の行事

御影堂供華園特別開園

「瓊花(けいか)」の見頃に合わせ、御影堂供華園が特別開園されます。
日 時:毎年4月中旬~5月上旬 9時~16時 ※花の状態によって、期間を決めています。
場 所:御影堂供華園

うちわまき

鎌倉時代に戒律復興運動を推進した指導者の一人で、鑑真和上が伝えた戒律を厳守する生活を送られた、唐招提寺中興の祖・大悲菩薩覚盛(だいひぼさつ・かくじょう)上人の命日に執り行われる中興忌梵網会(ちゅうこうきぼんもうえ)の法要の後、舎利殿(鼓楼)から数百本のうちわがまかれます。(うちわまき参加券は当日配布します。参加券の代わりとして抽選券も配布します。)うちわを授かることは、病魔退散や魔除けのご利益があるといわれています。
日 時:毎年5月19日 15時~
場 所:舎利殿(鼓楼)

鑑真和上坐像特別公開

開祖・鑑真大和上を偲び、国宝鑑真和上坐像を収めた厨子の扉が開山忌にあわせて特別に開かれ、拝観することができます。

日 時:毎年6月5日~6月7日 9:00~16:00
場 所:※平成大修理のため、数年間は新宝蔵にて開扉します。
拝観料: 特別拝観料 大人500円 中高生400円 小学生300円
(上記以外に通常の拝観料が必要:大人600円 中高生400円 小学生200円)

金亀舎利塔・釈迦如来立像特別公開

釈迦念仏会にあわせて、鑑真大和上請来の「如来舎利三千粒」を収める国宝・金亀舎利塔と重要文化財・釈迦如来立像が特別に公開されます。
日 時:毎年10月21日~23日 9時~16時
場 所:礼堂

大晦日

唐招提寺では、23時頃から南大門で番号札を108枚、先着順に配布し、23時40分から除夜の鐘を撞きます。(拝観無料)
日 時:毎年 12月31日 23時40分~
場 所:鐘楼

鑑真

唐の有名な高僧で、中国・揚州で律を論じていました。聖武天皇に招かれ来日を決意。海難などで渡航に5度失敗し、その間に失明、753年鑑真65歳の時来日を果たし、多くの人に授戒を行いました。中でも、聖武天皇、光明皇后は東大寺で鑑真より受戒され、日本で初めて受戒制度が生まれています。

写経や講話が魅力「薬師寺」~世界遺産「古都奈良の文化財」

薬師寺について

薬師寺は680年に天武天皇が皇后(後の持統天皇)の病気快復を祈り建立を発願したのが始まりです。飛鳥の地に創建されましたが、平常遷都に伴い現在の場所に移りました。数々の天災・人災により東塔を除く全ての建物を火災により失いましたが、1968年からお写経勧進による白鳳伽藍復興が始まり、西塔、中門、回廊、大講堂、食堂と白鳳伽藍の主要な堂塔は復興されつつあります。そのため奈良の他の大寺と異なり、堂塔の多くは色鮮やかで、僧侶の法話やお写経はユニークで薬師寺の名物の一つとなっています。

薬師寺拝観について

拝観料については期間により異なり、特別共通割引券もあります。また、障がい者割引や奈良市の「ななまるカード」奈良市の「老春手帳」をお持ちの方は料金が異なります。詳しくは公式サイトで確認することをお勧めします。

住所
〒630-8563 奈良県奈良市西ノ京町457
TEL/FAX
 0742-33-6001/0742-33-6004
拝観料
大人 個人800円(1,100円) 団体(25名以上)720円(1,000円)
中高生 個人500円(700円) 団体(25名以上)450円(630円)
小学生 個人200円(300円) 団体(25名以上)180円(230円)
お正月1/1~1/8 春期3/1~6/30お盆8/13~8/15秋期9/16~11/30は()の料金となります。また、お正月1/1~1/8は西塔初層内陣・食堂内陣特別公開は別途500円かかります。
時間
午前8時30分~午後5時(受付は午後4時30分まで)

薬師寺 見どころ

薬師寺への参拝の際は「まずご鎮守様である休ケ丘八幡宮に詣でて身を清めてから参拝する」という作法が伝えられています。休ヶ岡八幡宮から南門、そして中門をくぐり、金堂(西塔・東塔→修理中2020年4月完成予定 含む)で「薬師三尊像」(国宝)を見て、金堂の東側の東院堂で「聖観世音菩薩像」、そして大講堂へ。その後食堂・玄奘三蔵院伽藍・お写経道場など見て回ると良いでしょう。美しい仏像と鮮やかな伽藍に目を奪われることでしょう。

金堂

昭和に始められた伽藍復興で、最初に(1976年)完成しました。龍宮造りの建物で二重(二階建て)の建物の各層に裳階(雨風から壁面や大屋根軒裏を守るための庇状の飾り屋根)があり、一見4階建てに見えます。二層目には納経されたお写経を納める納経蔵があります。

薬師三尊像

脇侍に日光菩薩・月光菩薩を従えた薬師如来像で、造立当初は鍍金が施され、黄金に輝いていましたが、過去の火災により金属肌が露出し、黒く輝いています。写実性の中に気品があり、理想的に人体が表現されています。また、薬師如来像の台座にはシルクロード諸国の文様が浮き彫りされ、東西の国際交流が分かる台座は、薬師寺にしか存在しません。東僧坊に展示されているレプリカを見るとよくわかるでしょう。

東塔

薬師寺は度重なる天災人災により数多くのお堂を失いましたが、その中で創建当初から唯一現存する建物が東塔です。2009年より史上初の全面解体修理に着手し、2020年4月に完成する予定です。

西塔

1981年に復興の三重塔ですが、各層に裳階を付けているため六重塔に見えます。各層に採光、通風、防犯を目的とした連子窓があります。

東院堂

奈良時代に元明天王の冥福を祈って建立されました。現在の建物は鎌倉時代の和様仏堂のもので鮮やかな堂塔が多い中、落ち着いた佇まいを見せています。

聖観世音菩薩像
東院堂の本尊で、白鳳彫刻の代表作として知られ、若々しい表情としなやかな肢体と均整のとれた体型が特徴です。衣の裾から脚が透けているように見える技法は古代インドのグプタ様式の影響を受けたものだという事です。

大講堂

2003年の復興、薬師寺で最大の建物で、本尊は弥勒三尊像です。他に日本最古の仏足石、仏足跡歌碑、平成に奉納された釈迦十大弟子像などが安置されています。
講堂前に特設会場を設けてコンサートが開催されることもあるようです。

食堂

2017年5月復興、田渕俊夫画伯が描いた本尊「阿弥陀三尊浄土図」を中心に、全長50メートルにわたる壁画「仏教伝来の道と薬師寺」が祀られています。
※伽藍の公開はお正月1/1~1/8、春期3/1~6/30、お盆8/13~8/15、秋期9/16~11/30です。

玄奘三蔵院伽藍

薬師寺の宗派である法相宗の祖で、「西遊記」のモデルとなった玄奘三蔵の遺徳を偲ぶために1991年に造営されました。中心の玄奘塔に玄奘三蔵の遺骨(中国南京で玄奘三蔵の頭部の骨が発見。全日本仏教会に分骨され、さいたま市の慈恩寺に奉安。その遺骨をさらに分骨されました)と像を祀り、背後の大唐西域壁殿には、平山郁夫画伯がシルクロードを描いた大作が安置されています。

薬師寺 法話

薬師寺では修学旅行等、学校団体ごとに30分程度の法話を聞くことができます。修学旅行などで薬師寺に行ったことのある人は住職さんのお話がおもしろかったお寺として記憶に残っているのではないでしょうか。実は学校団体以外でも法話は聞くことができます。薬師寺では毎月5日、玄奘縁日の日に午後1時からの玄奘縁日法要の後、午後2時から法話が聞けます。また、毎月8日、薬師縁日の日に、午前11時の大般若経転読法要の後、午後1時から法話を聞くことができます。

薬師寺 写経

1968年から始まった白鳳伽藍復興のためのお写経勧進ですが、ただ寄付を募るだけではなく日本人の美しい心の結晶として、白鳳伽藍復興を続けています。

お写経道場
事前申込不要で、宗教・宗派を問わず、毛筆もしくは鉛筆で、お手本に用紙を重ね、お手本の文字をなぞります。

時間
午前8時30分~午後5時
年中無休
場所
薬師寺境内
写経の種類
般若心経: 2,000円/1巻
薬師経:4,000円/1巻
唯識三十頌:5,000円/1巻
東塔大修理特別写経(全10組20巻):10,000円/1組(2巻)

薬師寺東京別院

〒141-0022 東京都品川区東五反田5丁目15番17号

TEL 03-3443-1620 / FAX 03-3449-5963
薬師寺には東京別院があり、法話を聞くことができ、写経道場もあります。

 

日本最古の瓦が残る「元興寺」~世界遺産「古都奈良の文化財」

元興寺

前身は、蘇我馬子が飛鳥に建立した日本初の本格的寺院・法隆寺です。平常遷都に伴い718年に現在地に新築移転されたのが元興寺です。世界文化遺産には史跡元興寺極楽坊境内という狭い空間の、旧僧坊遺構である国宝極楽堂(極楽坊本堂)と国宝禅室(極楽坊禅室)が登録され、他に五重小塔など貴重な寺宝が伝わっています。

元興寺の拝観について

住所
〒630-8392 奈良県奈良市中院町11番地
TEL:0742-23-1377 FAX:0742-23-1378
拝観時間
AM9:00~PM5:00(ただし入門はPM4:30まで)
拝観料
大人500円(秋季特別展期間中600円)
中学生/高校生300円
小学生100円
20名以上団体400円(秋季特別展期間中540円)
身障者それぞれ半額
※境内は飲食禁止です

元興寺の仏像

木造阿弥陀如来坐像(禅定院多宝塔本尊)

重要文化財 平安時代木造

元興寺に残る仏像の中でもっとも大きなもので、高さ157.3cm(反丈六と呼ばれるサイズ)のものです。頭と体幹をケヤキの一木造り、膝から前の部分は別の材で作って接合している。肩が大きく張り気味で、大きな肉髻とあいまって、全体的にどっしりとした風格を醸し出している。阿弥陀如来ははるか西のかなたの極楽浄土で現在も説法を続けているとされ、無量寿仏・無量光仏とも呼ばれます。一般に、瞑想の姿(定印)、初天法輪の姿(説法印)、通説法の姿(来迎印)の3形式があり、本像は両手とも第1指と第2指を稔じて下生の印とした来迎相、すなわち上品下生の姿の半丈六像です。阿弥陀如来は人々を極楽浄土に迎えるとき信仰の深さ(品)と善行の数(生)により9段階に分けて対応し、上品下生はランク3に該当します。

木造聖徳太子立像(十六才孝養像)

重要文化財 鎌倉時代

元興寺は聖徳太子への信仰が盛行し、南都の律僧達が極楽坊をその拠点としたことが太子像造立の契機でした。本像は孝養像と呼ばれるもので、角髪(日本の上古における貴族男性の髪型)を結い、靴を履いて柄香炉を持つ立像で、太子16歳の時、父用明天皇の病気平癒を祈る姿だといいます。1268年、仏師善春等によって作られ、眼清ら僧俗約5千人による勧進結縁 で出来あがった事情が像内納入品によって明らかにされています。1272年の太子生誕650年を記念して造立されたとおもわれます。

木造弘法大師坐像

重要文化財 鎌倉時代

元興寺は泰範や仲継、護命僧正など空海と関係の深い学僧がいました。空海は唐・青龍寺に留学して恵果阿闍梨から密教を相承して第8祖となりましたが、平安時代後期には真言宗宗祖として信仰されはじめ、鎌倉期の400年遠忌から単独の祖師像が造立されるようになります。木造弘法大師坐像は法輪館に安置されています。

元興寺の瓦

極楽堂と、その奥に立つ禅室の屋根には、飛鳥時代から使用されている日本最古の瓦(右)と古い瓦(左)とが隣り合わせで葺かれています。

 

 

元興寺周辺には昔ながらの町屋が並び、見どころもたくさんあります。奈良町資料館(私設)、地元の方に愛される庚申堂、石仏龕が安置されている十輪院などは是非訪れてみたい場所です。ゆっくりと奈良町を見て歩きたいです。