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鑑真和上のお寺、天平建築「唐招提寺」~世界遺産「古都奈良の文化財」

唐招提寺について

唐の高僧鑑真和上が来日し、正しい戒律を学ぶ道場として759年に創建。以後大火などに見舞われることなく貴重な奈良時代の建物が4棟も現存しています。また、国宝や重要文化財などの仏像も多数残っており、境内には凛とした空気が漂っているようです。

 住所
〒630-8032 奈良市五条町13-46
電話番号
0742-33-7900
ファックス番号
0742-33-5266

唐招提寺の拝観について

拝観時間
8:30~17:00(受付は16:30まで)
拝観料
大人・大学生 600円/高校生 400円/中学生 400円/小学生 200円
国宝 鑑真和上坐像特別公開(別途) 大人・大学生 500円/高校生 400円/中学生 400円/小学生 300円
新宝蔵(別途) 大人・大学生 200円/高校生 100円/中学生 100円/小学生 100円
秘宝開帳は6月5~7日(鑑真和上坐像-新宝蔵)8月23・24日(地蔵菩薩立像-地蔵堂)10月21~23日(金亀舎利塔・釈迦如来立像-礼堂)となっています。
駐車場
バス 2200円/マイクロバス 2000円/回送バス 1000円/乗用車 500円/二輪車 100円

唐招提寺の見どころ

4月下旬から5月上旬は瓊花(けいか)が白い花を咲かせます。瓊花は鑑真和上の故郷中国・揚州の花で、開花期の特別公開される御影堂供華園で見ることができます。5月中旬から6月上旬はカキツバタが戒壇の東側の塀に沿う池で花を咲かせます。6月下旬から8月上旬には蓮が境内の随所で見られます。境内を彩る季節の花も見どころの一つです。

唐招提寺講堂

平城京の東朝集殿を移築して、仏殿に改めたもので、奈良時代の宮殿建築の唯一の遺構です。鎌倉時代につくられた本尊弥勒如来坐像(重要文化財)ほか、多数の仏像が安置されています。

唐招提寺金堂

鑑真没後の8世紀後半に弟子によって建立されました。現存する奈良時代の建物の中では最大で当時の本格的な金堂のただ一つの遺構です。堂内に並ぶ本尊・盧舎那仏坐像、薬師如来立像、千手観音立像はいずれも国宝に指定されています。また、金堂の鴟尾(しび)は井上靖の小説にちなみ「天平の甍」として親しまれています。現在の鴟尾は平成の大修理の際に新しくしたもので、創建当初のものは新宝蔵に展示されています。

唐招提寺開山堂

江戸時代前期、徳川家歴代の御霊殿として建立され、その後1881年に移築され、1963年まで鑑真大和上の尊像が安置されていました。国宝の和上像が御影堂へ移されたのち、覚盛上人・聖武天皇・徳川家康の坐像を安置した本願殿として参拝されていましたが、御堂の老朽化をうけて改修工事を行い、2013年、「鑑真和上御身代わり像(おみがわりぞう)」がつくられ、正面のガラス戸越しに安置されました。鑑真和上御身代わり像は、鑑真和上坐像を忠実に再現されていて、いつでも拝観することができます。

鑑真和上開山御廟

境内の北東の奥まった静かな場所に位置する鑑真和上のお墓は、緑に包まれた円形土壇上に宝篋印塔(ほうきょういんとう)が立っています。

新宝蔵

寺宝の収蔵展示館です。木造大日如来坐像(重文)のほか、旧講堂木彫群と呼ばれる、奈良時代末期に制作された多数の木彫像が収められています。

戒壇

金堂の西側にある戒壇は、正式な僧となるための儀式である「授戒」が行われる場所です。創建時に築かれたとされていますが、中世に廃され、その復興されたものは火災により焼失し、現在はもとからの3段の石壇のみが残り、その上に1978年にインド・サンチーの古塔を模した宝塔が築かれました。

御影堂

境内の北側に位置する土塀に囲まれた建物で、元は興福寺の別当坊だった一乗院宸殿の遺構で、明治以降は県庁や奈良地方裁判所の庁舎として使われたものを1964年移築復元したものです。東山魁夷画伯が描かれた、鑑真和上坐像厨子扉絵、ふすま絵、障壁画が収められています。※平成大修理事業のため、2022年3月までは拝観できません。修理中は、鑑真和上坐像は新宝蔵に遷座されています。

唐招提寺の行事

御影堂供華園特別開園

「瓊花(けいか)」の見頃に合わせ、御影堂供華園が特別開園されます。
日 時:毎年4月中旬~5月上旬 9時~16時 ※花の状態によって、期間を決めています。
場 所:御影堂供華園

うちわまき

鎌倉時代に戒律復興運動を推進した指導者の一人で、鑑真和上が伝えた戒律を厳守する生活を送られた、唐招提寺中興の祖・大悲菩薩覚盛(だいひぼさつ・かくじょう)上人の命日に執り行われる中興忌梵網会(ちゅうこうきぼんもうえ)の法要の後、舎利殿(鼓楼)から数百本のうちわがまかれます。(うちわまき参加券は当日配布します。参加券の代わりとして抽選券も配布します。)うちわを授かることは、病魔退散や魔除けのご利益があるといわれています。
日 時:毎年5月19日 15時~
場 所:舎利殿(鼓楼)

鑑真和上坐像特別公開

開祖・鑑真大和上を偲び、国宝鑑真和上坐像を収めた厨子の扉が開山忌にあわせて特別に開かれ、拝観することができます。

日 時:毎年6月5日~6月7日 9:00~16:00
場 所:※平成大修理のため、数年間は新宝蔵にて開扉します。
拝観料: 特別拝観料 大人500円 中高生400円 小学生300円
(上記以外に通常の拝観料が必要:大人600円 中高生400円 小学生200円)

金亀舎利塔・釈迦如来立像特別公開

釈迦念仏会にあわせて、鑑真大和上請来の「如来舎利三千粒」を収める国宝・金亀舎利塔と重要文化財・釈迦如来立像が特別に公開されます。
日 時:毎年10月21日~23日 9時~16時
場 所:礼堂

大晦日

唐招提寺では、23時頃から南大門で番号札を108枚、先着順に配布し、23時40分から除夜の鐘を撞きます。(拝観無料)
日 時:毎年 12月31日 23時40分~
場 所:鐘楼

鑑真

唐の有名な高僧で、中国・揚州で律を論じていました。聖武天皇に招かれ来日を決意。海難などで渡航に5度失敗し、その間に失明、753年鑑真65歳の時来日を果たし、多くの人に授戒を行いました。中でも、聖武天皇、光明皇后は東大寺で鑑真より受戒され、日本で初めて受戒制度が生まれています。