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よみがえった中金堂のある興福寺~世界遺産「古都奈良の文化財」

興福寺について

興福寺は法相宗の大本山と知られ、阿修羅像をはじめ数多くの国宝の仏像を所有し、建物の大半も国宝や重要文化財に指定され、国宝、重要文化財を日本一保有している寺院として知られています。710年平城遷都の際、藤原不比等の計画により創建、天皇や皇后、また藤原氏の人々の手によって保護され、そして栄えていきました。一方たびたび火災にあい伽藍を焼失しましたが、都度奈良時代の様式で再建されてきたため今も天平の面影を留めています。

 

興福寺 基本情報

奈良公園 興福寺 拝観料

【国宝館】
拝観時間
9:00~17:00(入館は16:45まで)
年中無休
拝観料
個人 :大人・大学生700円 中高生600円 小学生300円
団体30名以上 :大人・大学生600円 中高生500円 小学生200円
身障者 :大人・大学生350円 中高生300円 小学生150円
※身障者手帳を提示された場合(コピーは不可):ご本人様と介添1名まで半額。
※減免申請については直接国宝館へお問い合わせください。
※奈良市老春手帳(ななまるカード)のご提示で無料。
国宝館お問い合わせ → 0742-22-5370
【国宝館・東金堂連帯共通券】
拝観料
個人 :大人・大学生900円  中高生700円 小学生350円
(共通券の販売は16:00まで)
【東金堂】
拝観時間
9:00~17:00(入堂は16:45まで)
年中無休
拝観料
個人 :大人・大学生300円 中高生200円 小学生100円
 団体30名以上 :大人・大学生250円 中高生150円 小学生90円
 身障者 :大人・大学生150円 中高生100円 小学生50円
※身障者手帳を提示された場合(コピーは不可):ご本人様と介添1名まで半額。
※奈良市老春手帳(ななまるカード)のご提示で無料。
東金堂お問い合わせ → 0742-22-7781

興福寺の見どころ

中金堂

世界遺産の興福寺で中核施設の中金堂が奈良時代の様式、規模を踏襲して約300年ぶりに再建され、2018年10月から公開が始まっています(これまでは江戸時代の仮金堂でした)。木造建築としては屈指の大きさで、幅約37m、奥行き約23m、高さ約21mもあります。今回の再建は礎石などの史跡整備費用に国の補助はありましたが、中金堂は宗教施設に当たるため、約60億円全額を寄付などで集めるなどして、寺が工面しました。

興福寺 中金堂 本尊

中金堂の本尊は金色に輝く釈迦如来坐像。左右に脇侍の木造薬王菩薩・薬上菩薩立像が立ち、南円堂にあった木造四天王立像が周囲を固めています。

興福寺中金堂法相柱

法相柱は高さ10メートル、直径77センチ程度で、無著・世親から鎌倉時代を下限に法相の教えを確立・発展させてきた14人の祖師を、畠中光享画伯が華やかな天平時代の雰囲気を彷彿とさせる鮮やかな「群青」を背景に描いたものです。

興福寺 中金堂 その他

興福寺中金堂の材木は国産では賄えず、アフリカやカナダの大木を使用しています。また、瓦の数は7万枚で、世界各国から寄贈されました。

興福寺 国宝館

僧侶が食事をする食堂の跡地に1959年開館しました。外観は食堂・細殿の復元で、興福寺の名だたる寺宝を収蔵する宝物館です。数多くの国宝が安置されています。

阿修羅立像

阿修羅は帝釈天と戦いを繰り返すインドの暴悪神でしたが、釈迦に諭され改心したとされます。表情の異なる3つの顔は、悟りに至るまでの境地を表していると言われます。正面の顔は迷いを脱して悟りに達したようなひたむきな表情、右向きの顔は怒りに耐えているようでいて過去を悔いているようにも見える表情、左向きの顔は迷いの表情をしています。

八部衆 阿修羅は仏教を守る八部衆のひとり。八部衆は古代インドの神々が仏教に取り入れられたもので、国宝館には8体総てが揃っています。

千手観音立像

旧食堂の本尊で、館内の中心に祀られています。千手観音はあらゆる方法で人々を救済してくれる仏様です。

銅像仏頭

白鳳期に山田寺の一尊として造られ、鎌倉期に興福寺に迎えられましたが火災により胴体を焼失し、胴体だけが残り、白鳳彫刻の傑作として現在に至ります。

金剛力士立像

口を開けた阿形、閉じた吽形が対になる金剛力士は仁王とも呼ばれ、通常は門の左右に安置されます。

龍燈鬼立像

四天王に踏みつけられる邪気を独立させたユニークな像です。

興福寺 南円堂

江戸時代再建の日本最大の木造八角円堂です。堂内には本尊本尊不空羂索観音菩薩坐像と、四天王立像、法相六祖坐像が安置されています。

興福寺 北円堂

鎌倉初期の再建で、奈良時代の様式を随所に残しています。日本で最も美しい八角円堂とも言われています。堂内には無著・世親菩薩立像などが安置されていて、4月下旬から5月上旬と、10月下旬から11月上旬に特別開扉されます。

興福寺 五重塔

730年に光明皇后が建立。以降5階の焼失と再建を繰り返し、現存するのは室町時代再建のものです。高さ約50mで、国内に現存する五重塔で京都の東寺に次いで2番目に高く、奈良のシンボル的存在となっています。夜にはライトアップされ、暗闇に浮かぶ名塔はとても幻想的です。

興福寺その他

興福寺中金堂が2018年に再建され、北円堂の基壇から東を向くと中金堂・東金堂・五重塔が横一列に並んで見えます。この景色も見どころの一つと言えるでしょう。