1990年「新日本名木100選」に選定され、2000年には「森の巨人たち100選」にも選ばれた樹齢(推定)800数十年の大木が、日本海に面した浜益の地にひっそりと息づいています。日本海から吹き上げる風のため、枝が多数に分かれて空に向かって伸びている姿が、千手観音の手が伸びたように見えることから「千本ナラ」と呼ばれるようになりました。
- 所在地
- 石狩市浜益区毘砂別
- 樹齢
- 推定800年以上
- 樹高
- 約18m
- 幹周
- 約480cm
この木に触れたり葉で患部を撫でると病気が治ったという評判が広がり、「願いが叶う木」としてテレビで紹介されたこともあります。
保護柵や歩道が設置され、保全活動も行われています。
※過去の落雷被害等により、現在は枝の一部を欠いているそうです。
御神木へと続く階段に立つと身が引き締まります。木に近づくと、しめ縄にそれぞれの願いが書かれているであろうたくさんの杓文字が。ご飯をすくう杓文字は「災いから救う」縁起の良いものとして、供えられるようになったとの説があります。
交通アクセス
公共交通機関を利用の場合はバス停から約6キロメートルという坂道を歩かなければなりません。ツアーに組み込まれることもないと思われます。そのうえバスは一日数本しか運行していないので自動車の利用をおすすめします。
【自動車利用の場合】
- 滝川方面から向かう場合は国道451号で浜益に向かい、柏木交差点(国道231号との交差点)を左折し、札幌方面へ約2.2km直進後、市道毘砂別送毛線を右折します。
- 札幌方面からは国道231号を北上、厚田を通過し、濃昼トンネルを出てから約5km先にある毘砂別送毛線を左折します。
※(市道毘砂別送毛線入口より千本ナラまでは、降雪期間には通行止めになります)
道外の方や車のない方はレンタカーかタクシーとなるでしょう。レンタカーを検討するなら比較検討サイトを確認してみてはどうでしょう。
【公共交通機関】
- 札幌方面からは沿岸バスを利用します。特急ましけ号は、原則として「1月1日を除く月・水・金曜日」に運行します。
高速乗合バス「特急ましけ号」札幌⇔浜益・増毛・留萌 をご覧ください。
問合せ先
浜益「千本ナラ」巨樹・巨木保全協議会
- 石狩市浜益支所地域振興課
電話:0133-79-2029 - (一社)石狩観光協会浜益事務所内
電話:0133-79-5700
石狩森林管理署
TEL 011-563-6111
毘砂別(びしゃべつ)展望台
暑寒別天売焼尻国定公園のエリアにあり、千本ナラへ向かう途中にある展望台です。日本海に沈む夕日を望むことができ、展望台エリアには、ソーラーシステムを利用した水洗式トイレがあるようで、多分写真の建物がトイレだと思われます。近くまで行かなかったので、確認できていません。
写真を撮った後で調べて「毘砂別展望台」の存在を知ったため、もっとしっかり見てくるべきだったと反省。
森の巨人たち百選とは
国有林では、次世代への財産として残すべき「国民の森林」を選び、代表的な巨樹・巨木を「森の巨人たち百選」として選定しました。各地域の協議会の自主的な活動によって、巨樹・巨木に係る治療、保護柵、表示板の設置、周辺森林環境の整備などの保護活動を実施していますが、中には枯死したものもあるようです。
新日本名木100選とは
1990年4月から半年間にわたり大阪市の鶴見緑地で開催された「国際花と緑の博覧会」(花博)に合わせ、花博協会と読売新聞社の共催で企画されたもので、その後書籍として出版されています。「地域住民と共に生きてきた木」という視点から選ばれているため、由緒のある神木なども多数選出されています。中には枯死したものもあるようです。
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