北海道新幹線と言えば青函トンネル。青函トンネルは長大な海底トンネルで、新幹線と在来線を分けることが難しく、全国で唯一新幹線と在来線の共用区間が存在する路線となりました。
北海道新幹線でしか見られない光景
北海道新幹線は2016年3月に開業しました。新幹線と在来線の供用区間があることにより、他では見られない特異な光景が見られることとなりました。
供用区間では旅客列車は臨時で走る程度で、メインは貨物列車です。つまり、この区間では新幹線と貨物列車がすれ違うシーンが見られます。
供用区間では新幹線と貨物列車がすれ違う際、風圧によりコンテナの飛散や損傷などが懸念されるため、新幹線の最大のメリットである速度は抑えなければならず、それが足かせとなり、所要時間の短縮にはあまり貢献できていません。現在、北海道新幹線は新青森から新函館北斗まで約149km。うち共用区間が82kmと、およそ55%を占めていますが、これが延長されることで、供用区間の割合が少なくなり所要時間での足かせは、少しずつ解消されていくことと期待しています。そうなるとこの特異な光景が北海道新幹線のアピールポイントとなることでしょう。
北海道新幹線の今後
現在北海道新幹線は、新函館北斗から札幌間の建設が進められています。この区間は峠が多く、トンネルが多くなることは避けられないようです。現在予定している区間の距離は211kmで、そのうち8割がトンネルとなるようです。中でも最長が32,675m(渡島トンネンル)続いて26,230m(札樽トンネル)となっているようです。
予定されている駅が新函館北斗→新八雲→長万部→倶知安→新小樽→札幌です。これらの駅は新幹線開業に向けて大幅に変貌することとなるでしょう。現在札幌でも新幹線ホームの建設のため大幅な再開発が進行しています。
北海道新幹線と在来線
現在は函館北斗駅までしかない新幹線でも、函館周辺の在来線はJR北海道から経営が切り離されています(道南いさりび鉄道:五稜郭駅 – 木古内駅間)。北海道では現在第三セクターの鉄道はこの道南いさりび鉄道だけですが、今後札幌まで延長されることで他にも増えていくかもしれません。札幌開業の際、JR北海道から経営分離される予定となっているのは函館-長万部-小樽です。また、JR北海道が運営を継続する路線でも、現在の運行状況とは大きく変わることが予想されます。今は函館-札幌間をメインで走っているスーパー北斗は新幹線開業により利用客が減ることとなるでしょう。しかし、この路線には室蘭・苫小牧などの都市や、洞爺・登別などの観光地があることから、アクセス方法も変わってくるかもしれません。
※札幌-函館間は函館本線(函館-長万部-小樽)と室蘭本線があり、函館本線は経営分離・室蘭本線は継続となるようです。
2030年新幹線の開業で北海道がどのように変わるのか今から楽しみです。
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