玉陵について
玉陵は第二尚氏の一族を葬った墓です。1501年頃、尚真王が父尚円王の遺骨を改葬するために築かれ、その後、第二尚氏王統の陵墓となったと言われています。国王が祖先崇拝信仰を国内統治に利用するために、墓を造ったと推測されています。
墓の構造
全体のつくりは、当時の板葺き屋根の宮殿を表した石造建造物になっています。墓は首里城をモデルにしたといわれ、前面にレリーフが施された高欄がめぐり、墓室は三つに分かれ、中室は洗骨前の遺骸を安置する部屋となり、創建当初の東室には洗骨後の王と王妃を安置、西室は王族など限られた家族が葬られていました。 墓庭は、ほぼ中央部で東西に二分され、清めのためのサンゴ片が敷かれています。16世紀初頭の琉球地方において確立された独自の石造建物の意匠を示す貴重な事例です。沖縄戦で大きな被害を受けましたが、1974年から3年余りの歳月をかけ、修復工事が行われ、往時の姿を取り戻して今日に至っています。
1972年5月に玉陵墓室石牆(たまうどぅんぼしつせきしょう)が国指定有形文化財建造物に、玉陵は国指定記念物史跡に指定、2000年12月に「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として世界遺産に登録されました。2018年12月には、玉陵が建造物として正式に国宝に指定、沖縄県内で建造物の国宝指定は初となります。
施設情報
【住所】〒903-0815沖縄県那覇市首里金城町1-3
【電話番号(問い合わせ)】098-885-2861
【営業時間】9時~18時
【定休日】無休
【利用料金】大人 300円、小人 150円
※小学校就学前は無料(保護者同伴に限る)
奉円館
世界遺産 玉陵の歴史をはじめ、玉陵の内部の様子などの説明があります。玉陵見学前にチェックすると良いようです。
玉陵のシーサー
墓室の屋根には3体の直立シーサーが立っています。すべて入口門の方向を見て守り神の役目を果たしています。直立のシーサーは沖縄でも珍しいそうです。